上手いと下手と。 2005-06-08 - へびあし。


_ 上手いと下手と。 2005-06-08

そもそもレンジを買おうとなったきっかけは、シフォンケーキが焼けないって事から始まった。

シフォンケーキが食べたいとQちゃんが言い、M子に結婚のお祝いでシフォン型をもらい、さて、作るぞ!となった時に、今のレンジでは天井が低すぎて焼けないって事に気付いたわけです。

それじゃあ、ケーキ型を小さくしようって事にはならず、レンジを大きくしようと思う私たちはどうかしているかも。

ただ、それ以外にお菓子を作る上では今のレンジでは不自由があったので、どうせ変えるのなら!とたくさんのレンジを見ました。

最終的に決め手は「レンジで揚げ物が出来る」というところ。

それまで、我が家では過去一回しか揚げ物をしていません。

だって、部屋が油っぽくなるし、二人で食べれる量なんてたかが知れてるのに、その手間はいかほどか!と思うと出来なかったのです。

でも揚物レシピというのはたくさんあって、揚物をしないというだけで、献立が寂しいなと感じる事は何度かありました。

それで、レンジで揚物が出来るという事を知り、どうせ買うならそれを買おう!となり、今日に至ります。

そういう訳で、来たら試したかった揚物!定番の鳥のから揚げを晩の献立にして、デザートにシフォンケーキを、と準備していたら、Qちゃんからメール。

慰労会で飲んでくるとの事。私も慰労して欲しいです。

つーか、どうして8時過ぎの連絡なの?晩御飯は出来ているんですが。

朝、出かける時の会話「誘われた飲み会は断らないよ」というQちゃんの言葉が過ぎりました。

あまりに頭にきて、元同僚S嬢に愚痴メール。

「どう思いますか?私はどうしたらいいのでしょう」と送る。

「何故、誘われたら断らないの?って思ってしまいました。

独身ならわかるんだけど、家で帰りを待っていてくれる人がいるのになぁと。

絶対に行くな、というわけではなく3回に1回くらいは断ってもバチはあたらないし、会社の人も「新婚だから」と許してくれるだろうとも思うのは、勝手なんですかねぇ。」とのレス。

そうなのです。もちろん、とっても飲みの多い会社ですから、きっと少しは断ってくれているのでしょう。そう思いたい。

そうだろうけど、私にしたら、今まで東京では月に一回も飲みに行かなかった人が週に一回もいないって事を多いと感じてしまう。

でも、そう言うと必ず、Qちゃんは言う。

「断ればいいの?」

それに私はいつも答えられない。お願いしなければいけないのだろうかと悩んでしまう。

お願いしなければいけない事項ではないと思う。けど、私の気持ちはきっとわかっていないと分かる。

そうS嬢に話してみた。

「断ればいいじゃなくって、待っている人がいるってことを覚えていてほしいだけなんだけどなぁ。

そんな感じじゃないですか?」

と返ってきた。

あー、そうなの!どうして、そんなに私の気持ちが分かって、スパンと言葉に出来るのでしょう。

いっつも思い出せとは言えないし、それこそ強要することでもないと思う。

でも誘われた時に、ご飯を作って待っている私の事を考えてくれているだろうか。

飲んでいる間に待っている人がいるという事を覚えているだろうか。

Qちゃんは、一人で過ごす事がとても上手だ。だから、待つ事もきっと上手だろうと思う。

でも、私はそれが下手なのだ。

もう、それは努力すれば上手くなると言うものでもなくて、きっとこれ以上身長が伸びたりしないのと同じような理屈で、私はそれが下手で、きっとこれからも上手くはならない。

きっと、同じように感じてくれる事はずっとないだろう。私が待たせる立場になることがあっても。

ただ、お願いだから想像して欲しい。ちょっとだけ、考えてみて欲しいのだ。

待つ事が下手な人間が待つ事を。

そして、それを理解した事を話して欲しい。そうすれば、安心する。安心しても、待つ事は上手くはならないけど、でも安心する。

Qちゃんはきっと、私が外に出て、交流を持てば、そんな事は言わなくなると思っているのだろう。

でも、それは大きな間違いだ。

私は、仕事を持ったとしても、親しい友人が近くにいても、きっと待つ事は上手くはならない。

だから「それなら仕事を持って、待たせる立場になってやれ!」なんて思わない。そんな子どもじみた事には、まったく意味がない。彼は同じように感じたりしないのだから。

色々考えて、それが結論なのだ。

彼は待つ事が上手で、私がそれが下手で、その事がわからないのだ、お互いに。

そして、ヤキモキしている。

背の高い彼の見えている世界と、チビッコの私が見えている世界が違うように、同じ話をしていて、私たちはいつも違うものを見ている。

私は背伸びをして、Qちゃんに近づくようにするから、どうか、Qちゃんも屈んで欲しい。

下手とは、出来ないとはどういうものなのか、少し想像してくれたらいいなと思う。

そして、私はその事を上手く話せたらいいのに、と思う。その努力をすべきだ。私。

求めるだけではいけない。出来る事を考える努力を私もしなくてはいけない。

S嬢が素敵な言葉をくれた。

「我慢をするのではなく、お互いにわかりあうためには時間がかかるだけなんですよ。だって30年近くも別々の生活をしてきたんですもの、ね」

そうなのです、まさにその通り。まだ始まったばかり。

シフォン冷ましている

焼けたらすぐに逆さにして冷ます。

ビンはお酒の入っていたビン。

冷めた

型から抜く前。

ふんわりと膨らんだ生地には幸せが詰まっていると思う。

食べれないけど、作りたくなるのはそのせいだ。

切り分けた

はっきり言おう。

甘いものが嫌いなので、シフォンケーキは見たことしかない!

というわけで、食べても味がいいのか悪いのか、出来がいいのか悪いのか、まったく分かりませんでした。

そんな私が作る意味って。。。。