月日を越えて。 2002-09-22 - へびあし。


_ 月日を越えて。 2002-09-22

友達から電話がかかってきました。

10年ぶりに。

彼女とは中学時代からの付き合いで、高校までは(学校は違ったけど)よく話をしていました。

大学に入って、私が全然捕まらない生活に入ったこともあって、疎遠になってしまいました。

私がある事を決めた時に、彼女と話をしたのが(私が記憶する限りで)最後になってました。

その時のことを私は昨日の事のように覚えています。

「それがあなたにとって、最良の選択なの?

 『妥協』じゃないの?」

今、思い返してみて、あの時の選択が「妥協」であったかは、わかりません。

でも、彼女と尽きることなく話し続けた中学時代より、私は少しだけ「賢く」なっていました。

そう、“ずる”「賢く」なっていたのです。

保身することを選択肢にいれるようになっていたのです。

結局は、その事が彼女に伝わり、彼女の気持ちを傷つけてしまったと思っていました。

なんとなく、なんとなく。

それでも私にとって、彼女は「こっぱずかしくって、走り出して逃げ出したいほど」の中学時代の大切な友人でした。

あの時、私達はお互いに相手の「姉」になり「妹」になり「母」になり「友人」でした。

そうすることで、互いを支えあい、互いの不安定さを補い合っていたのです。

あのままの関係を続けていたら、私達は「友達」には、永遠になれなかったかも知れない。

彼女の噂を聞く度になんとなくそう感じていました。

だから、例え離れていて、お互いに連絡もとらなくて、忘れていたとしても、それが一番いい選択だとさえ思っていました。

共通の友人がいたので、彼女が必要ならば私の連絡先はわかるようにしていました。

いつか彼女がすごく幸せになって落ち着いて、私のことが知りたくなったら、わかるように、それだけは思っていました。

そして、今日彼女から電話がありました。

とても、幸せそうでした。

電話、ありがとう。

私もあなたが元気でいてくれて、とても嬉しかったよ。