_ 景色 2002-06-01
新しい職場は、12階にある。
非常に眺めがいい。
私の机は窓の方に向いているので、福岡市を眺めながら仕事が出来る。
一番目につくのは、ティッシュを作っている某社のビル。
看板がわりに、ビルの天辺に巨大な「エ○エール」がのっている。
かなり、スゴイ。
嫌がおうにも、そこに視線が行ってしまう。
あの発案をした人とそれを受け入れた会社の方針はすばらしいと思う。
「ネ○ア」をご愛用な私であったが、敬意を表し「○リエール」に変えようと決心する、出社第一日目。
by ミズキ
新しい職場は、12階にある。
非常に眺めがいい。
私の机は窓の方に向いているので、福岡市を眺めながら仕事が出来る。
一番目につくのは、ティッシュを作っている某社のビル。
看板がわりに、ビルの天辺に巨大な「エ○エール」がのっている。
かなり、スゴイ。
嫌がおうにも、そこに視線が行ってしまう。
あの発案をした人とそれを受け入れた会社の方針はすばらしいと思う。
「ネ○ア」をご愛用な私であったが、敬意を表し「○リエール」に変えようと決心する、出社第一日目。
by ミズキ
『シャガール展』を観に行った。
絵を観に行っていつも思うことだけれど、絵そのものがすごいかどうかはさておき(シャガールはすごかったのだけれど)、目の前に本物があるということは、本当にすごいことだと思う。
本人がその絵自身に向かい、様々なことに思いを馳せながら描かれた絵。
本物がそこにある。
これに勝る贅沢はないような気がする。
by ミズキ
「子どもを好き」と公言する人がいる。
それを悪いとは言わないけれど、「子ども」とひと括りしてしまうのはどうかといつも思う。
子どもにも個性があり、意見があり、生活環境がある。
それをどういう風に受け止めての発言なのか、疑問に思う。
非難ではなく、疑問に思う。
でも、そう口にしてしまうと「ひねくれたとらえ方だ」と言われてしまうので、黙っている。
黙って、ニコニコと聞いている。
そうすると、気分が悪くなったり、お腹が痛くなったりする。
それだけの事。
by ミズキ
荷物を持って、歩いている。
右手に持ったり、左手に持ったりしながら、歩いている。
時折、荷物を置いて休んでいるのを見咎められたりする。
せめて。
この荷物が重いんだということを口にすることが出来たら、どんなにか気が楽だろうと思ったりする。
投げ出すことは出来ないならば、せめてそう口にすることが出来たならどんなに救われるだろうか。
by ミズキ
職場という箱の中で、多くの人の思惑や保身や攻撃が飛び交っている。
あっちでも「なるほどですね」と頷き、こっちでは「そうなんですかぁ」と相槌を打つ。
「イソップ物語」のコウモリの話が頭を過ぎる。
別にどこにでも、いい顔をしているわけではないのだけど。
どこにでも、いい顔しか見せていないだけで。
自己保身で、自己不信。
たまには、私に会いたい。
by ミズキ
帰り着いたとたん、泥のように眠る。
夜中に目が覚める。
朝が来る。
by ミズキ
私は普通に行動しているつもりなのだけれど、先輩が私の行動に一々爆笑してくれる。
「ミズキは野生児だ」という不名誉な批評もされている。
先日、「会社で一番つらいことは何か」と聞かれたので「人が一杯いることです」と答えたら、部署中で笑われた。
会社の入っているビルは、すごくファッショナブルなビルなのにトイレの水がすごい勢いで流れる。
隣の席の先輩にこっそりと「あの水の勢いはすごいですよね。自分が流れちゃうんじゃないかとドキドキしませんか」と言ったら、向かい席の先輩も聞き耳を立てていたらしく、腹がよじれるまで笑っていただいた。
とにかく、目立たないように毎日を過ごしているはずなのだが、どうも上手くいっていない。
今のうちに、軌道修正をしておかねば。
by ミズキ
祖父母の家を建て替えるので、引越しの手伝いに行った。
祖父は、何でも自分で出来る人なので、すでに一部屋自力で解体されていた。
多分、業者の人はとってもビックリするんじゃないかと思う。
床板まで剥ぐってあるんだから。
絶句しつつ、床を剥がれた部屋の前で自分の中に同じ血が流れているのを妙に実感してしまった。
by ミズキ
予定のない休日。
いい天気だったので、大掃除をした。
年末は寒さに弱い私は動きが鈍くなるので、梅雨に入る前に大掃除をするようにしている。
梅雨のじめじめした時期に菌の繁殖する場所を無くすことによって、健康に過ごすようにするためだ。
網戸を外し洗い上げ、窓を拭き、シーツとカーテンも洗い上げる。
これから活躍するであろうエアコンと扇風機も洗ったり拭いたりする。
心残りは、高い場所のいくつかが手が届かなくて拭きあげることが出来なかった事ぐらいだろうか。
まだまだ、いくつか残っているが、休日にしか出来ないところは終わったと思う。
窓が曇っていると、物事が良く見えなくて気分も悪くなる。
眼鏡も同じ。
窓を拭くように、眼鏡を拭くように、気持ちも拭きあげることが出来たらいいのにと思う。
by ミズキ
毎朝、会社の最寄の駅で降り、会社に着くまでの十分間ほどの間に、三回以上は何かを渡される。
大体、受け取らない。
吐き捨てられるように、配られるポケットティッシュ。
ばら撒かれるチラシ。
氾濫する、物、モノ、もの。
不景気、リストラ、経費削減。
本当に削られるべきは、一体何なのだろう。
by ミズキ
営業という仕事が長いせいか、仕事中は相手の返答で何かを計ってしまうようなところがある。
こと、初対面になるとその傾向は顕著に表れる。
この人は私の話に関心を向けているか。
私の話を聞こうとしているか。
そんな事を一語一句から、そんなことを読み取ろうとしている自分がいる。
これがプライベートとなると、そういった傾向は表れない。
何故なら、受け入れてくれない相手と付き合っていく必要性が低くなるからだ。
気が合うか合わないかといったことではなくて、心を開いてくれるか否か。
他を受け入れてくれるキャパがあるかどうか。
そういったものがプライベートでの判断基準となる。
対して、仕事での付き合いは、相手を読み「どこで折り合えるか」という接点を探すことが重要になる。
よって、接点を持とうとしない人と時間を共有することは、莫大なストレスとなる。
食事をする一時間の間に、多大なストレスを受ける。
たった一時間の間に。
話を聞かない人には、話をしない方なので、
「ミズキさんって無口ね。営業出身なのに、意外だわ」
なんて、言われちゃいましたよ、まったく。
by ミズキ
出来る事は、すばらしいと思う。
どんなことであれ、「何か」が出来るという事は。
でも、出来ないフリをすることも必要だったりすることもある。
それは、社会に出て学んだこと。
知らぬほうがよかったかもしれないこと。
by ミズキ
いるかいらないかの判断基準は、常に自分自身の価値観による。
自分にとって、必要かどうかということだ。
自分にとって不必要なものが存在しなくなったら、どんな世の中になるだろうとふと思う。
世の中は、自分にとって必要なものに溢れている。
世の中は、自分にとって必要な人に溢れている。
考えただけで目眩がしそうな事実だ。
息苦しくなってしまう。
同時に自分にとって必要なものが他人にとって必要とは限らず、ともすればそれは他人の不必要を増やし、必要を奪うことになるかもしれない。
否定することは常に容易い。
難しいのは、受け入れること。
肯定すること。
by ミズキ
久しぶりに、頭にきた。
とても、怒っていた。
怒りすぎると、とても冷静になるので、怒った相手に「本気で怒れるぐらいは」「友情」を感じていたのだなと思ったりもした。
友情にも、ルールはある。
拒否というのは、言葉が優しい。
修正ペンで、塗りつぶす。
by ミズキ
幸せというのは、伝染するんじゃないかと思う。
常に、全てにおいて、とは言わないけれど。
心を閉ざさない限り。
by ミズキ
眠るという作業は、嫌いではない。
でも、眠る君を見る方が好きです。
by ミズキ
高い所で仕事をしているので、天気が良く分かるような気がする。
地上より、空に近い気がする。
今日は終日曇っていたので、福岡市内はスリガラスの中。
雲海の中にいたみたい。
by ミズキ
人から見れば、馬鹿らしいような些細なことでも、落ち込んだりする。
もう、どうしようもなく不幸な気分になって、涙すら出ないこともある。
正論なんて、胸焼けするだけで、今はそんなの欲しくない。
そんなあなたに私は正論を言っただろうか?
追い詰めただろうか?
気持ちは糸電話の距離なのだけれど。
by ミズキ
幸福で舞い上がることはあるけれど、積み重ねるのは難しい。
対して、不幸せというのは、不思議と積み重ねることが出来るものだ。
それは苦労と呼べば、何だか価値があるような気もする。
なにせ「『若いうちは』買ってでもせねばならぬ」らしいので。
by ミズキ
気が付いたら、週末が目の前だ。
怒涛のように、毎日が過ぎる。
時間と「だるまさんがころんだ」でもやっているのだろうか、私は。
by ミズキ
会社で週に一度は「ノー残業デー」を作ることが義務付けられている。
つまり、そうでもしないと「帰れない」わけである。
でも「今日はノー残業デーだから」と自分に踏ん切りをつけて、帰れるということでもある。
(別に早く帰りにくい会社ってわけでもない。単に仕事が終わらないだけ^^;)
「本日はミズキはノー残業デーです!!」
と高らかに宣言をして、帰る気満々だったのに、そんな日に限ってトラブルというのは起きたりする。
誰に文句を言ったらいいのだろう。
やるせない思いで、友と酒を飲む。
悪酔いするって、まったく。
by ミズキ
思い出すことといえば、まだ小学校に上がる前。
けんかをして、家の外に追い出されましたね。
父の帰宅時間が近いことを知っていた私は、「そのうちお父さんが帰ってくるし」と諦めてドアの前に座っていたけれど、キミは諦められずに、呼び鈴を鳴らし、
「夕刊ですよ~、入れてください~」
と叫んでいましたね。
あと、母の居ぬ間にチョコレートを食べて、
「チョコレートを食べたでしょ?」と責められた時に、
「チョコレートをたくさん付けた顔で」
「食べてないよ」
と言い切りましたね。
それから、幼稚園の給食で嫌いなものが出た時は、先生の目を盗んで
「水筒に詰めて」
帰ってきてましたね。
そんなキミも、もう24歳。
キミと姉弟でよかったと思っているよ。
小学生の頃、私のクラスメートに
「お前、姉ちゃんがおるやろ?」
と聞かれたときに
「うちには、兄しかいません」
と言い切った事は一生忘れないからね。
心から、お誕生日おめでとう。
by ミズキ
就職してから、まるで金太郎飴のように、どこを切っても「仕事と職場に関すること」しか出てこなくなっていた。
多少のことは仕方がないと思う。
一日の大半をそこで過ごしているのだから。
それでも、やっぱりあまりよくない。
何だか、いつも息苦しい。
休日を使って、「場所」を変わる。
ほんの少しだけ、「日常」を離れる。
それだけで私の心は、見違えるように元気になった。
もう、それだけで満足だった。
ただ、知らぬ街をずっと歩いているだけで、想像もつかないような解放感を味わった。
声に、音に
耳を傾けながら、触れることの出来ない時間をいとおしく思った。
そして、何も考えずに、心おきなく眠る。
ただただ眠る。
この上なく、贅沢な休日。
by ミズキ
「出る杭は打たれる」と言う。
だから出ないように、小さくなって、小さくなって。
押し殺して。
「上手く生きる」ことの難しさ。
平均台の上のような危うさで。
出ないことによって、守っているはずの何かを
自分の手で殺しては埋め、殺しては埋め。
夜中にうめき声を聞く。
by ミズキ
熊本へ出張する。
「まぁ、このくらいのアポで出張してもいいのかしら?」という楽なスケジュールを組んでいたはずなのに、気が付けば、分刻みで動くような事体になっていた。
不思議だ。
にっこりと笑い、深々と肯き、相槌を打ち、大きな風呂敷を広げて回る。
新人と悟られない、堂々とした語りっぷりは、我ながらアッパレだと思う。
知らない街を歩くのは、とても不思議だ。
よそ者ですという顔を思いっきりして、心地よい違和感を感じながら、過ごす。
私の日常がない場所。
誰かの日常がある場所。
帰り道、ほんのちょっと後ろ髪を引かれる思いを感じながら、待ってくれている人のいる場所がある幸福に触れる。
by ミズキ
不思議な光景だった。
終電の行ってしまった天神。
福岡市役所前。
どこからか集まってくる青年達。
CDラジカセを持ちより、思い思いの音を流し、踊る。
酒を飲むわけでもなく、タバコをふかし、座り込むのでもない。
ただただ、踊る。
一様に皆、真剣なまなざしで。
彼らは、そこがどんな場所か分かる年齢である。
でも同時に、恐らく昼間は彼らにとって、何の意味もなさない場所であろう。
何故、市役所前なのか。
彼らの姿を見ていると、謎はすぐ解ける。
一階がガラス張りだからである。
夜の街のわずかな明かりが、踊る彼らの姿をガラスに映し出す。
何の為か分からない、街中に広く取られたスペース。
お金がかかったであろう、ガラス張りの入り口。
その場所に、夜になって、こんな活用のされ方があるなんて。
その皮肉な組み合わせに、思わず苦笑い。
『昼間は、自分の姿を見つめなおしなさいよ、大人達!!』
何となく、そう言われているようでもあって、肩をすくめた。
by ミズキ
最近、やつれた、と言われます。
私も一応女ですので、痩せた?と言われると、妙に嬉しかったりするものですが、「やつれた」って言うのは、何だか苦労が滲み出てる感じがして、かなり嫌です。
でも、気持ちが結構「やつれて」いるので、そう言われても仕方がないかもしれません。
とほほ。
by ミズキ
密やかに、闘志を燃やしている事があります。
電話取り。
先輩に新人らしさをアッピールする為には重要とアドバイスしていただいて、かなり頑張ってます。
(アピールではなく、「アッピール」って感じ)
アルバイトさんといつも勝負しています。
仕事の本質って、いつも見えにくいところにあるもんだと最近感じてます。
by ミズキ
約一年ぶりに、昔の仕事で知り合った子達と会う。
なんだか「女の子っぽい」遊びをする。
(ウィンドーショッピングしたり、喫茶店でダベったり)
たまには、こういうのもいいもんだ。
しかし、夕方会社から電話が入る。
明日、休日出勤命令。
号泣。
by ミズキ
急遽決まった、休日出勤。
モチベーションは、下がりっぱなし。
しかも、手伝いで※小倉に飛ばされる。
※博多から特急で40分。新幹線で10分の場所。
(「今日は一日自分の仕事はしないで下さい」命令も下りたし><)
まぁ、小倉ならうろついていても、知り合いに会う事もなかろうと安心しきっていたら、まんまと知り合いに会いました。
なんつーか、こんな時になんなんだけど「私って、結構顔が広かったりする?」などと思ったりして。
生活建て直しに当てるつもりの休日だったのに、とんだ一日になってしまいました。
by ミズキ