_ いい男S氏について 2002-03-26
一年ぶりぐらいに、友人S氏と話をした。
彼と話すと、時間が出会った頃に戻るような錯覚を起こす。
妙な感じでテンションをあげてくれる、貴重な友人だ。
彼は、私より3歳年上の「いい男」だ。
見かけがいいというのも、もちろんあるけれど、何せ中身が「いい男」なのだ。
彼と私は、ある地域ボランティア団体で知り合った。
一緒に活動している時に、こんな事があった。
子供達に平和学習を行なうプランを練っている時に、私はスタッフの子達に問い掛けた。
「慰霊の日は、いつか知ってる?」
子供達に渡す資料にも書かれている事項であることは、スタッフの子達も分かっていた。
でも、出てこなかったのだろう。
みんな一様に「しまった」という表情を作った。
その時に、彼がこう言ったのだ。
「知らなかった事実より、その事実で今、どんな気持ちになっているのかが大切だよ」
この瞬間、私は彼をすごいと思った。
明らかに、私と違う観念でものをとらえていると思ったのだ。
また、ある特定の物事に関して、とても真摯であろうとしていた事や自分をさらけ出し、投げ出せる真っ直ぐさ。
それらの事は、友人として付き合っていて、とても気持ちがよかった。
だから私の中で、彼は間違いなく「いい男」である。
でも、何故だろう。
私と電話をする時は、彼は必ず「おネェ言葉」で話す。
「ハァ~イ♪お元気?ア・タ・シ」
もう一度言う。
彼は、もうすぐ30歳に手が届く、とびきりの「いい男」だ。
by ミズキ