_ 平らかな心で。 2004-10-24
夢を見ました。
人をたくさん殺す夢。
「殺されそうになる夢」は、見ることがあるけれど、自分が殺す夢は始めて見た。
私は、憎いとか、恨みとかそういった感情一切抜きで、淡々とした心持で人を殺し、しかもバラバラにしていた。
丁寧にバラバラにしていく。
むせ返るような血の匂いを嗅ぎ、全身に血を浴びながら、黙々とバラバラにするという作業を続ける。
その作業自体にも大きな意味もなく、淡々と行われる。
まるで食事でもするように、特別な意識もなく、目標もなく、空腹を満たすようにそっと殺す。
昔住んでいた古い家に似た場所で、何度も何度もそんな夜を過ごす。
たくさんの自分とは関係ない人を殺す。
ある日、いつもより心がざわめく夜、友人がそこのドアを開ける。
まさに、作業中の私を目の当たりにする。
「どうしよう」私は冷静に一瞬の判断をする。
慌てふためき、言い訳をする。
必ず、自首するから一週間待ってくれと懇願する。
そう言いながら、私は「いっそ殺してしまおうか」と考えている。
願いは聞き入れられ、私は一週間の猶予を得る。
そうしてその時間に、念願を果たす。
人を殺す事と何ら関係のない、些細な夢を叶える。
そして、「ここ」を離れるのがとても惜しくなる。
一週間しても黙っていてくれないだろうかと考える。
しかし、それは叶わない事だと彼女の顔を盗み見て分かっている。
そこで初めて「何故、人を殺したんだろう」と考えながら目が覚めた。
何度思い直しても、気持ちが悪い夢だった。
夢占いなんかをたくさん見て、前向きなものを信じる事にする。
「あなたが人を殺す夢は、古いものを断ち切って新しい段階に突入する」
そうであればいいと思う。
そんな物騒な願望は、自分の中にないと信じたい。
by ミズキ