ダウン症フォーラム2日目 2004-11-21 - へびあし。


_ ダウン症フォーラム2日目 2004-11-21

フォーラム2日目。

今日もいいお天気に恵まれました。

それだけで成功といった、実行委員長の言葉が今日は実感できます。

ここが、そういう場所だという事がよく分かったので。

今日は朝からシンポジウム。

先生方は白熱し、どうしても時間が押します。

もったいないですが、どうしても伸ばす事は出来ません。

無理して切り上げてもらいます。

ここで、ひとつ気になったことは、お母さんから「ダウン症の子はプレッシャーに弱いと今聞いたがどこまで言葉のしつけをしたらいいのか」という事でした。

先生のお答えは素敵でした。

「いつも、プレッシャーを与えないようにして過ごす事は出来ないでしょう。でも子どもはお母さんが大好きで、厳しい事を言われてもきちんと出来れば褒めて貰えるとわかれば、大好きな人の為に頑張ろうと思ったりするでしょう。だから、あまり意識し過ぎなくてもいいと思いますよ。必要なところできちんと愛情をたくさん示してあげることが大事ですよね」とおっしゃいました。

ただ、これはきっとダウン症のお母さんだけが心配なのではなくて、きっと子育て中の方はみなさん同じようなことを悩まれたりするような気がします。

そういう時に、みんなで話せればいいのに。

気質に差はあっても、同じ事だってきっとあるのに。

そう思いました。

お昼の時間に午後のダンスのリハ。

アクターズの大阪校の子たちがリハを行います。

こんなんで大丈夫かな、って思うんだけど、きっと大丈夫なのでしょう。

15、6歳の子たち。

すっきりとした、スマートな子ばっかりです。

まぁ、当然ですね。プロを目指す人達ですから。

その後は、安田蓮美さんのモダンバレエのリハ。

そして、午後は露の団六さんの講演。

ダウン症のお兄さんの話を大切なところはしっかりと、でもユーモアを交えながら元気が出るようなお話を頂きました。

障害という単語ではない「障碍」としてくださいという事。

また、両親の遺伝子では出来ない事があることの全てを「障碍」といい、私達は全員障碍者であるとも言えるとおっしゃってました。

賛否はあると思いますが、私も「出来ない事」は多くあるので、賛同しています。

最後におっしゃられた事。

「もっと、外に多く出て行きなさい。そして、あれが欲しい、これがないと不自由だと、お父さんやお母さんに言いなさい。全てはきっと叶わないでしょう。でも君たちが口にしないと世の中はきっと変わらないのです」

露の団六さん

ご本人はとても大きな方でした。

次は、安田蓮美さんのバレエ。

とても、きれいでした。

そのまま、エンディングへと向かいます。

アクターズのダンス。

アクターズとの子どもたちのダンス。

エンディングです。

福岡フォーラムでは、ダンスでエンディングなどは考えられませんでしたが、しあわせの村という場所や参加者の規模を考えた時にこういったエンディングも悪くないなと思いました。

ダンス

二日間を通して感じた事は、多くの小さなダウン症の子たちがいましたが、その子たちの笑顔がとてもかわいかった事。

それは、子どもだからという事ではなく、たくさんの愛情をきちんと受けている笑顔だと感じました。

彼らが示してくれる愛情はとても暖かで、与えてくれるものが多かったです。

また、参加者のほとんどが家族連れで、父親の参加が多かった事。

そして、(他でも子どもの関わるイベントをやっていますのでわかるのですが)子どもと父親の距離がとても近いと感じました。

本当に個人的な勝手な感想ですが、きっとまだまだ世間での理解や受け入れは足りていないと思います。

だからこそ、子は勝手に育つという事は出来ずに、家族全員で「生きていく事」を考えていかなければ「いけない」状況があるから、見られる家族像かもしれないと思います。

でもそれは、本当に素敵な家族だと思うのです。

こういうお父さんたちと接すると、タジタジせざる負えないぐらい、子どもの事をしらない父親も多い事でしょう。

そういう風になるように、家族間交流があるといいのに、と思います。

もっと、多くの人が気安く、参加してもらえるといいなと思いました。

終了後、その足で東京に帰り、帰り着くなり、忘れないようにいろいろと話しました。

会場で見かけた小さなエピソード。

心に残った一言。

考えた事、感じた事。

一通り、話し終えた時、「忘れないうちに日記に書いておくんだよ」と言われました。

私の日記なんて読まないくせに、私にとってこの日記がどんな意味があるのか分かってくれていると感じて、その一言がとても嬉しかったです。

そして、こうして記録できる事が嬉しいです。