音につく色。 2003-05-15 - へびあし。


_ 音につく色。 2003-05-15

公園でおじいさんがハーモニカを吹いていた。

よく天神の街中で、「俺たちは楽器から音を出してるぜ」ってやっている子達のように気負いもなく、まるでタバコを吸うようにハーモニカを口に当てて、呼吸をするように音を奏でていた。

その音には聴いているものを構えさせない気楽さと目に見えるような色があった。

音色、という言い方は、こういった音を表現するためにあるのだと感じる。

私たちは日常とても多くの音を耳にしている。

だけど、それを構えないと楽しめないようになっている気もする。

電車の中でウォークマンをしている人たちを私は無理して何かを遮断しているように見える。

拒否しているように見える。

小鳥のさえずり、木々のざわめき。

それらを私たちはどれくらい聴いているだろうか。

どれくらい楽しんでいるだろうか。

目を閉じ、耳を澄ます。

あなたには何が聴こえますか?