_ 入籍いたしました 2005-02-07
いよいよ、結婚式当日。
お天気は、雨。傘がいるほどの雨。
朝は、6時半に起き簡単に用意して、7時から食事を取る。
食事抜きという事はまったく考えられませんでしたね。
だって、式の途中に「ぐぅ」って鳴ったら恥ずかしいから。
同時に「緊張で食べれない」という事は、思いつきもしなかったし、実際、びっくりするほどしっかり食べた。
「雨だね」と言うと、傘を持っていくと晴れるというジンクスを信じているQちゃんは、「教会へも傘を持っていこう。晴れるから」と到底晴れそうにない天気なのに、言い放つ。
そんな話をしながら10分ほどで食べ、また部屋に戻り、持参するものを確認してから、教会へ。
もちろん、傘を持っていった。この時は、傘をさそうかな?と迷うぐらいの雨。
7時45分に来いとの指示。
早い。早すぎる。
なのに、着いた途端に待たされる。
10分ぐらい。それならもっとゆっくりご飯を食べたかったと本気で言っていた新婦。
緊張したらどうしようと一応、Qちゃんに言ってみる。
「手のひらにね、カニという字を漢字で書いて、、、、」
書けるのか?カニ。
書けません、絶対に書けません。
大体、そんな話聞いたこともないし。
そうこう馬鹿な話をしているうちに美容師さんが迎えにくる。
そして個室へ私一人移り、ガウンに着替えてメイク開始。
これは昨日リハしたばかりなので、落ち着いてお任せする。ヘアとメイクで30分ぐらいだろうか、もっとかかった?
時計がないので、何とも言えないが、そんなもんだと思う。
そして、いよいよウエディングドレスを着る。
試着以来ですよー、結婚するんだなぁと突如実感して、緊張する。
しかし、本当にこれは不思議で、着ると気分が盛り上がる。
昨日気になっていた「なんとなく、メイク地味?」というのも、ドレスを着たら気にならなくなった。
「では、新郎様を呼んできますね」と美容師さんがさがる。
私は自分ひとりで立つ事も出来ず、ずっとじーっと座っている。
本当は窓から雨の降り方を見たかったけれど、我慢する。
しかし、待てど暮らせど、新郎は登場せず、待ちぼうけ。
外を人が走り回る音だけがやたらとする。
待ちくだびれて、ボケ防止の指体操を始めた頃に新郎登場!
遅い!遅いよ!
一緒に、カメラマン(女性だったが)も登場。
見詰め合う暇もなく、「じゃあ、写真撮りマース」だって。
「自然な感じで話をしてください」と言われるが、この格好がすでに不自然なのに、どこをどうしたら自然な感じに?と思いながらも、何故来なかったのかをなじってみる。←我々的、自然な会話。
Qちゃん曰く、何でもパンツの丈が短かったらしく、裾をおろしたりしていたそうな。
どっかでミスがあったということだろう。
しかも仮縫いのままらしく、ちょっとドキドキしているらしいQちゃん。
確かに、歩いている時に裾が落ちたなんて、かっこ悪くて嫌だ。
「髪はセットしなかったんだね」と言うと、「してもらいたかった」とQちゃんが言い、「仕方ないねー」で済まそうとしていたら、カメラマンの人が「ちょっと、待ってくださいね」と美容師さんを呼びに言ってしまった。
少しでも心残りがあると、あとでクレームにでもなるからだろうか?
私の母を着付けしていたらしい美容師さんは、ちょっとムッとした様子ながら、Qちゃんの前髪を簡単にセット。
すみませんです。
それが終ると、写真再開。
メイク室で撮り終わると、次は教会で何枚か撮影。
これで緊張は最高潮に!と思いきや、何せ歩きにくくて何度も自分のドレスを踏みまくり、緊張どころではなかった。
重いうえに、10センチヒールですよ、そりゃ、歩きにくくて当たり前。
教会での写真が終ると、そのままリハへ。
歩き方(ウエディングステップというのですな、あれ)を指導される。
右を出し、左を右足に合わせ、左を出し、右を左に合わせて歩く、あれだ。
父はすっかり緊張していて、可哀相なぐらい。
何を言われても覚えられないよーという私ではありましたが、全て牧師様と聖歌隊が進行案内をしてくれるという事で、基本的にあまり聞かなかった。おぼえられっこないじゃん、だって。
この後何するの~?と思っていたら、「では、始めます!」と言われて、「嘘!」って感じでした。
いつの間にか時間が経っていたのですね。
まずは教会の入り口で、参列者の方々をお迎えします。
とはいっても、全員私の友人とQちゃんの両親。気軽なものです。
しかも、ベールがあるので、よく見えないだろうとヘラヘラする私。
「残念な天気だったね」っていう顔をしている人が一人でもいたら、きっと落ち込んだり、変に緊張したかもしれない。
でも、今でも参列者の友人たち、みんなの顔をひとりひとり思い浮かべる事が出来る。
みんな、私と同じで「結婚するんだねー」とちょっと不思議そうな顔をしながら、「ドレスだねー、おめでとうー」という顔をしてくれていたので、私はずっと気になっていた天気の事なんて、あっという間に吹っ飛んでしまった。
「この嵐の前のような天気こそ、私らしいではないか!」とすら思えてきて、そんな気持ちのまま、教会へ入る。
まずは、Qちゃんがひとりで入場。
それを本当に吹っ切れた私が「へへへ」と笑っていると、父親が「緊張しないのか、お前は」とムッとしたように一言。
「緊張してますよぉ」とまたヘラヘラ答えていると、「入りますよ」と声を掛けられる。
いよいよ、入場。
思ったより、父がうまく歩いてくれて、うっかり調子に乗って「ここで止まる」と言われたところより半歩先まで進んでしまう。
というか、「何で止まるの?お父さん?」とか思ってしまった。
間違っているのは、他でもない私です。
まぁ、戻るのも不恰好だしドレスで足元は見えないんだから、その足が半歩でた状態でQちゃんを待つ事に。
しかし、来ない。Qちゃんが来ない。
これは忘れているな、と私と式場の関係者全員が思い、どう合図するかと考えた一瞬にどうやら思い出したように、Qちゃんが私の方に向かって歩いてきた。思い出したようにというか、本当に思い出したのだと思う。
その後は覚えていたようで、父と一礼。
今度は私が父と一礼(この時に、私はそっと足を戻す)。
Qちゃんと歩くわけだが、どうにもQちゃんが「ドレスを踏まない事」に注力しているらしく、全然ペースが合わない。
半ば引きずられるようにして、牧師様の元へ。
まぁ、ここまでくれば、後は指示してもらえるし、とホッとした。
そして、賛美歌を歌う。
謳うのはいいのだが、右隣がどうも感極まってるみたいなんですけどー!!!!
新婦より先にー!!
お陰で、ちょっと水分が多くなっていた私の目はあっという間に乾いてしまいましたさ。
だって、二人で号泣してたら大変じゃん!
しかし、新婦より先に感極まるってどういう事よ!!
と、心中穏やかではない私ではありましたが、とりあえず、神妙な顔をして進行に合わせます。
牧師様の目も、大丈夫か、と心配げな感じ。そうでしょうね。
しかし、「ちーかいまーすかー?」とあの独特の片言日本語でたずねられた時には、小学校の出席ですか?と思うほど、元気な声で「誓います!」と答えてくれて、もうおかしいやら、気恥ずかしいやら。
そんな教会中に響き渡るような声で言わなくてもいいと思うのですけれど。
そして、指輪の交換。
前日まで、何度も何度も指を間違えないでね、と言ってきたにもかかわらず、私の右手につけようとする始末。
せっかく、神妙な顔つきを作っていたのに、つい「こっち#」と目に怒りが。
あー、どうかみんなに気付かれませんでしたように。
この距離では、無理か。
そんな小さなトラブルもありながら、退場。
壇上を降りて、一礼することになっていたのですが、Qちゃんはまたもや段取りを忘れ、スルー。
礼をしようとしていた私は、内心「ギャー、またか!」と慌てて、付いて歩きます。
どうなのさ、それ。
教会を出ると本当にホッとしました。緊張とかじゃなくてさ、ねぇ?
その後は、式の中でネームプレートを打ったので、それを納めます。
お写真をどうぞ、と言われているのに、どうしてみんな珍獣を見るようにそばに寄ってこないのですか?
噛み付かないので、寄ってきてください。お願いですから。
そのインスタントカメラでは、その距離では撮れないと思うのですが、と心配する新婦。
しかも、それを口にしてしまうし。
そして、外で鐘を鳴らします。
これって、前日の打ち合わせでは雨だったら無理ですよと言われていたのですが、何と!雨が止んでいたのです。
うっそーって感じだったのですが、本当に嬉しかったです。
そして、海をバックに鐘を鳴らします。ドラマですなぁ(と内心思う)。
そこでひとしきり写真を撮って、今度は入り口でフラワーシャワー。
私の気持ちとしては、ひゃー、恥ずかしいなぁ~が本音。
でも、楽しまないとねぇ。それはそれで。
そして、ブーケを投げます。そうそう、今回のブーケは母の手作りでした。
投げたけど、ボタッと音がして(私は後ろを向いていたので、音だけ聞いた)一番近くにいた大分の妹分が「だーっと取りに行くのも、、」とためらっていたようだが、「落としたままにしておくのも!」と思い、取りに行ったようであった。
そうだよな、あーゆーのって気を遣うよな。
その後は、車に詰められて(まさに詰められたという感じであった)ホテルへ移動。
ホテルで写真撮影を行う。
もちろん一般のお客さんもいて、みんなが「あ!」という顔をするところは本当に恥ずかしかったけれど、でもすぐに「おめでとうございます」と言っていただけるのは、気持ちがホクホクして嬉しかった。
特に小さな男の子とかに言われると嬉しかった。背伸びしてるような雰囲気がかわいくて。
そしてひとしきり写真をとった後、教会に戻ってまた数枚を撮る。
この時は曇りがちだったものの雨は上がっていて、海の色も少し変わっていたので、無理をお願いしてもう一度教会で撮ってもらう。
どうしても出来るだけきれいな色の海をバックに撮りたかったのだ。
そして、着替える。
あー、開放されたーって感じになる。
私に戻ったといったらいいのだろうか。
その後、部屋に戻り、また着替えてから、読谷村役場へ。
準備してきていた婚姻届を提出する。
どうしても記念日が複数になるのは避けたかった。
だって、二人とも覚えられそうになかったから。
そして、沖縄で挙式し、沖縄で届け出るというのは思い出になるとも(後で)思ったので。
この後は友人たちと合流して、ちゅら海水族館へ。
二台に分かれて走る。
でも走り出してすぐ「おなかすいた!!」って事になり、琉球村に寄り、ソーキそばを食べる。
うまい。本当にうまい。
何度かここで食べているが、いつも冷えたものを食べる事になってしまっていたので、温かいとうまいのだなと思った。
そして、仕切りなおして水族館へ!
道中、夜の飲み会が18時からでは戻れないかもという事になり、一時間だけ遅らせてもらうように交渉してもらう。
予定では一緒に行動するはずだった仙台のSさんにも電話をする。ごめんなさいです。
ただ、あとで考えたらこの選択は大正解だった。
なんと帰りにスコールにあって、運転するのがすごく大変な事になったので。
ちゅら海は、本当にきれいだった。
マンタを見た。
私は何度か沖縄でシュノーケルを死ぬ思いで体験しているので(泳げない)最初のところはやっぱり生で見る方がすごいなというのが正直な感想ではあったのだけれど、マンタはすごいと思った。
でかい。でかくて、鷹揚だった。
こういうものを見ると、私たちが知りうる世界とは何と微小なものであろうかと思わずにはいられない。
そして、私たちは決して世界を手に入れたり、自然のピラミッドの頂点にいるのではないという事を思い知らされる。
いいものをたらふく見た。
沖縄は六回目なので、大抵の観光地は見ているが、ここだけは最近出来たものなので見た事がなかったので、来れてよかった。
帰りはスコールにあって、駐車場に行くまでも大変な苦労をした。
友人が機転を利かせて、傘を購入してくれたので助かった。彼は本当に気が利く男だ。
大雨の中、恐る恐る運転した。
ギリギリの時間で飲み会に間に合うはずだったが、飲み会の場所に行くのに迷ったので、少し遅刻。
幹事をしてくれる弟分を待たせる事に。すまん。
会場(飲み屋)につくと、テーブルの上にシュークリームがたくさん乗ったクロカンブッシュが!!
すごい!
まさかここまでしてもらえるとは思っていなかったので、本当に嬉しいです。
ケーキ(シュークリーム)に入刀し、お互いにシュークリームを食べさせ合いました。
おいしかった、このシュークリーム。
そして、和やかな感じで飲み会がスタート。
自己紹介してもらったのだけれど、みんな何を言い出すかわからないので、ちょっとドキドキした。
私たちからは、小さなグラスを泡盛用に。
これを詰める作業が本当に大変だった。でも何の問題もなく、お渡しできて良かった!
あとは、ずっとみんなで話しながら飲み。
特に妙にグループになることもなく、みんなで飲んだ!という雰囲気が私はとても嬉しかった。
部屋に帰ったら、二時を回ってました。
いい一日になりました。
本当にみんな、ありがとう。
大好きな人たちに見守られて、式を挙げることが出来て、私は本当に幸せです。
by ミズキ