帰ったよ、と思う夜。 2003-12-26 - へびあし。


_ 帰ったよ、と思う夜。 2003-12-26

仕事を今までにない熱心さで片付け、帰省のために定時より一時間早く仕事をあがる。

空港に一時間前に到着!と思っていたら、一時間近く遅れていた。

遅れには腹が立つ。

帰ると待ってくれている人がいるのに、と思う。

それでも、もう帰れるという安心感に勝ることはない。

ゆっくりと帰って会う人にお土産を買う。

私はこの瞬間が好きだ。

私がここで過ごしている時間は、福岡にいる人たちと共有できない時間かも知れない。

その切なさに焦がれそうになることすらある。

いいと思うものを、悪いと感じるものを共有できないもどかしさ。

でも、お土産を買いながら、いつもその時間を反芻する。

会えなかった時間、一緒でなかった時間を反芻し、これから過ごす時間のありがたさを思う。

帰ったら始終幸福だというわけではないだろう。

それでも、今、この瞬間の、この幸福感が贅沢だと思う。

誰かとけんかしても、笑っても、泣いても、私の心は一生懸命で、満たされているだろう。

「帰る」という事実に含まれているその事の重みを私はここで感じる。

そういうお土産を抱え、私は帰るのだ。

まぁ、そうは言っても、一時間の遅れにはとほほでした。

しかも機長のあいさつで「遅れを取り戻すべく、飛ばすので揺れます」って言われた時には、とほほどころじゃない気分だったし。

空の旅は、本当に怖いです。

いつか、慣れるのかしらねぇ。