_ 側面と全面 2002-05-29
私は、私の全てを知っていると思う。
私という管理下の元で行動しているのだから、当然といえば当然なのだが。
でも、どんなに身近な人でも私の全ての顔を知っている人はいないだろう。
意識しているかどうかはともかくとして、私たちは普段、様々な顔を使い分けている。
プライベートの顔、仕事での顔。
プライベートの中でも、付き合う友人によって見せる顔は違うはずだし、仕事だって向き合う相手によって、見せている顔は違うはずだ。
何かのきっかけがあって、違う顔を見せる時、とんでもない緊張感を強いられたり、気恥ずかしさが伴ったりもする。
また、親しい人の違う顔を垣間見れる瞬間に立ち会った時、好奇心とちょっとした感動が気持ちの中に湧き上がる。
皆、誰にでも、様々な顔を見せるわけではないだろう。
見せないことが、互いにとっていい関係を保つ基盤になったりすることだってあると思う。
でも相手によっては、「見せたい。知って欲しい」と思う事だってある。
少しの戸惑いと緊張感を連れ歩きながら。
この人には知って欲しい、と思う私がいる。
この人の事を知りたい、と思う私がいる。
そういった気持ちに裏打ちされた行動が見れた時、気持ちは温かく満ち足りた気分になる。
それは、ほろ酔い気分の高揚感と酷似している。
by ミズキ