_ 悪意 2002-12-16
恐いと思うことがある。
純粋な悪意に触れた時に。
それは当人の中では、悪意ですらない。
ただの悪戯でしかない。
そんな些細な悪戯を受けた。
何の被害もなかったのだけれど、私は一晩、自分を抱きしめて震えていた。
自分が弱者であると、その些細な悪戯から気付かされたのだった。
誰かの、異性の、ほんの気まぐれな悪戯の被害をいつ受けてもおかしくないのだと、不意に気付かされたのだ。
その思い付きは些細なのに、その状況下に陥ったら「絶対的に」敵わないのだと気付かされた。
大げさだと笑われるだろうか。
胃の中に、重たいものを入れられたような、ひどい気分の夜を過ごした。
by ミズキ