_ のほほんな休日 2002-05-19
六時過ぎに寝て、朝、七時半に起きる休日。
平日だと、なかなか布団から出られないのだけど、休日になると目が覚めるから不思議だ。
休日の遅起きは、一日を損した気分になる。
そういう貧乏臭い根性で、早起きする。
特別に予定もなかったので、急に思い立って、田舎に帰った。
気持ちのよい空の下、畑に行き、土に触る。
「畑に出ると、解放された気分になるねぇ」という祖母の言葉に相槌を打つ。
柿畑の中を歩きながら、もそもそと動き回る蛇を見たり、騒がしげに飛び回る蝶を目で追ったりして、時間を過ごす。
梅の実を梅酒用に採ったり、庭に咲いている花を鉢に植え替えたり。
ぐんぐん伸びている苗を見て、田植えの近いのを感じたり。
祖母は、根本的にはとても大雑把な人なのだけれど、漬物を作ったり、味噌を作ったりといった作業はこまめにする。
祖父は、農業しか知らない人だけれど、だからこそ勤め人の苦労を計ってくれる。
年齢のわりに何事にも積極的に取り組もうとする。
私は、彼らのそういったところがとても好きだ。
ここに帰ってくると、旬のものが当り前に食卓に並び、季節の移り変わりを気負うことなく感じることが出来る。
素直な今ここにいる自分を「お帰りなさい」と迎え入れてくれることを感じる。
「お前はこうあるべき」だとか「こうなりなさい」とか「こうあって欲しい」という思惑や重圧がここにはない。
私がただ、私でいればいい。
そのあたたかい空気を体の奥底まで吸い込んで、私はまた現実に戻っていく。
「米のとぎ汁を花に与えている」という話を祖母にしたら、「お前にかかったら、何一つ無駄なく使い切られてしまうねぇ。何でも捨てられないねぇ」と言われ、「おばあちゃんより、おばあちゃんのよう」と評価されてしまいました。
でも、自然環境にもその方がいいんです。
決して、貧しいからというだけでそういう生活をしているわけではないんです!!
・・・・・た、多分。
by ミズキ