_ 空白の10年間と共に過ごした10年間 2001-12-30
昨晩、十年ぶりに友達に会った。
友達、といっていいものか、ちょっと迷う。
十年ぶりに会ったI君は、私の中学時代の憧れの君だ。
恋愛対象というよりは、尊敬していた。
そして、文字通り「憧れて」いた。
I君は、自分に正直な人だった。
中学生らしい無邪気さと実績に基づいた自信とを同居させている人だった。
十年ぶりに会ったI君は、あまり変わっていなかったように思う。
変わっていたところは、「守るべき人がいる」人になっていたことぐらいだろうか。
私の知る限りの彼らしい優しさで、彼女を守っているように見えた。
そして、青年らしい謙虚さが見え隠れしていた。
十年前の私の予想通り、彼はとても素敵な人になっていた。
短い時間だったけれど、私はとても楽しく十年という「空白の時間」を埋める作業を楽しんだ。
そして今夜、付き合いが十年になる友人達と会った。
相変わらずの様子に、呆れつつ、安心した。
明らかに、私達は変わっていっている。
でも変わっていく時間を一緒に過ごしている。
十年前は、私達は「疲れた」という単語を使っていなかったように思う。
「疲れた」という単語の意味を体が知らなかった。
今、私達はそれを知りつつある。感じつつある。
十年前は、私達は何でも出来た。何にでもなれた。
そして、そのことを知らなかった。その意味を理解できなかった。
今なら、わかる。
変わることが悪いことだとは、私は思わない。
おそらく変わらなければ、前に進めない事だってある。
私達は、誰かが「変わっていくこと」を受け入れてきた。
そうしながら、私達は十年という月日を積み重ねてきた。
今夜もまた、重ねた時間を振り返りながら、楽しく過ごした。
こうした友人達がいることをとても幸せに感じる。
ありがとう。
そして、これからもよろしく^^
by ミズキ