へびあし。

サイト名通り、「蛇足」な日々を書き綴ります。
まぁ、ボチボチ、まったりと。
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_ バカという言葉 2002-12-14

手話の会の忘年会。

先日亡くなった人の席が作ってあった。

合間にビールを注ぎに行く。

一緒に飲みたかったと、みんなが思ったであろう事を改めて思う。

二次会の「あいつは本当にバカだった。みんなをこんなに悲しませて」というコメントに涙が止まらなくなって、バカみたいに泣いた。

「あいつはバカだ」という手話に、泣いた。

泣きたくなかったけど、泣いてしまった。

涙が止まったら、帰りたくなって帰ってしまった。

行かなければよかったんだろうか、とも思ったけれど、涙の意味がわかる人たちと飲んで泣いたのだからいいんじゃないかと思った。

_ 暖かい夜 2002-12-13

仕事帰り、バイトさんの家に行く。

この人は私より5歳ぐらい年上で、結婚しているちゃんとした主婦だったりする。

旦那は、カリスマ美容師で、私の髪も旦那のカットだ。

私はこの夫婦に非常になついていて、ここに来ると姉夫婦の家に来た妹の気分か、兄夫婦の家に来た妹の気分になる。

最初に知りあったのは、彼女の方だけれど、旦那も非常に気さくな人なので、旦那にもなついてしまって、居心地よい時間を過ごさせてもらっている。

今日も当り前な顔をして「旦那、お帰りぃ~」と、ビール片手に旦那を迎えて、奥さんに晩ご飯を作ってもらって、ワインまでいただいてしまった。

二人は私を目の前にして、私の髪型の討論なんかを始めたりする。

奥さん「なんで、前髪切ったのよぉ~」

旦那「本人が切っていいと言ったから」

奥さん「長いほうがよかったのに」

旦那「でも長いと手入れしないといけないだろ?するわけないじゃん」

奥さん「そうねぇ」

こうして、ワインまで飲んでてお世話になってるんで、言いたくないけど、結構失礼な夫婦だと思うが黙っておく。

しかも言われていることが当たっているので。

そんなこんなで夜は更けて、帰宅する。

一人でいたくない夜だったので、こうして受け入れてもらえるのは、とても嬉しい。

ホクホクしながら眠る。

_ 休日の過ごし方 2002-12-12

休み。

最近は平日に休んでばかりいる。

平日に休むと、大体図書館に行っている。

どうしても落語が聴きたくなって、図書館から借りてくる。

何でも揃っているので、入り浸っている。

本当に、幸せ。

図書館では、みんなが黙って本を読んだり、寝たりしている。

年齢も服装もバラバラで、当然、読んでいる本もバラバラで、でも隣に座って本を読んでいる。

その様子をぼんやりと見るのが好きだ。

そういうわけで、図書館に行く。

持ちきれないぐらいの量の本を借りてくる。

今日は、どんな本との出会いがあるのだろう。

_ 魔法の話をしよう 2002-12-10

魔法の話をしよう。

昔、私が社会人になって間もない頃。

お取引先の方が見せてくれた魔法。

「女性であることを活かしなさいね」とその方はおっしゃった。

女性であることに苦しさを覚えていた頃に。

そして、クレームでやってきたお客様に魔法をかけた。

そのお客さんは、「どうしようもないタイプ」の方だった。

明らかに彼女に非があり、言いがかりであった。

それをその方は、全て笑顔で聞き、話の最後に何気なくお客様の手に触れた。

本当に何でもない感じで。

そして「あら、すごく冷たい手!外は寒かったんですね」とそっと、そのお客様の手を包み込んだ。

とても、親しげに。

とても、優しく。

その途端、

状況が一転する。

クレームのお客様は困ったような笑顔になり、そうなのよ、と相槌を打つ。

そして、今までの剣幕はどこへやら、急におとなしくなり、ひとしきり世間話をした後に帰って行った。

今でも、この事は忘れない。

これは、私にとって魔法だった。