_ 後輩のことなど。 2002-04-17
後輩Tから、メールが来た。
彼は、私が発起人のボランティア団体に(見事に騙されて)参加していた、スポーツマンだ。
この団体は、表向きは子ども会のようなもので、小中学生が団体生活を楽しく学ぶというだったが、裏の目的は、参加スタッフがどこまで「バカ」になり、自分自身が楽しむことが出来るかというものだった。
よって、プログラムは、どのぐらい面白いかということが重要だった。
どれだけ煮詰められている、綿密なプログラムでも「これは、自分自身でやってみて面白いと思う?」という私の質問に「はい!」と即答出来ないものは、全て突き返された。
わざわざ、自分たちで責任を背負い行うのだから、心底楽しんで欲しかったのだ。
「大人も子どもも楽しむこと」
それがコンセプトだった。
その団体にあって、Tはなかなかのツワモノであった。
予期せず、変わり者ばっかりが揃ってしまった中で、彼はスポーツマンらしい「爽やかな変わり者ぶり」を余すところなく、発揮してくれた。
「海でのプログラムなんだけど、もっと面白いことない?」と私が言えば、
「みんなで『バカヤロー』って叫ぶってのはどうですかね?」と真顔で返し。
「スタッフも動きやすい格好で参加してね」と言えば、
「着ぐるみは、マズイですか?」と問う。
(そして、本当に着ぐるみで来た。)
彼女が出来れば、イベントに大幅遅刻してくるというあたりも、彼らしくて最高だ。
(子ども達にまでその悪行が知れ渡り、女の子達からは総スカンを喰らう)
しかも「車を買ったら、振られたんですよ。車、どうしたらいいと思います?」などというオチがつく所も泣かせるではないか。
とにかく、どこまでも楽しむためによい意味での「バカ」になれる男T。
この春、見事に大学五年生になることが決定したという。
「みんな忙しくて寂しいんですよ~。集まってバカな話をしましょうよ~」
今はなんの活動も行っていない、この団体の召集をかけるのはいつも彼だ。
この団体での出会いを大切にしてくれているTには、実はいつも感謝している。
久しぶりに彼らに会うことになりそうだ。
変わっていて欲しくないような、変わっていて欲しいような。
楽しみである。
by ミズキ